日本の祭りを初めて目にしたのは、2007年にバックパッカーとして初めて日本を訪れた時のことでした。私は浅草の三社祭を見て、機会があれば是非参加したいと考えていました。
祭りを目にした際、私にとって一番印象的だったのは、皆が放つエネルギー、参加者が心から楽しむ様子、神輿の担ぎ手同士の友情、参加者たちの努力、そして大勢の群衆の中で保たれる秩序でした。
それから10年の月日が流れた今、私は仕事で東京に住まいを構えるようになりました。以来、日本語を話せなくても、また神道の信仰者でなくても、どうしたら祭りに参加できるか、方々に尋ねていました。
今年は「real Japan on」の皆様、そして繋いでくれた会社の同僚のお陰で参加が認められたことで、人生で貴重な体験をし、一般的に外国人があまり経験することのない、異なる角度から日本を眺めることができたと思います。
当日、私は参加できる嬉しさに興奮し、朝5時頃には目が覚め。9時に集合場所の居酒屋に到着しました。その際、招待して下さった鈴木さん(『師匠』)に出迎えられました。参加者の多くの皆さんにも暖かく迎えられ、1日の予定、祭りの慣わし、衣服、そして神輿の担ぎ方についてコツを学びました。
彼らは皆、スペイン人である私のことや、祭りに興味を持った理由について関心があったようで、 スペインでも同じく「聖週間」(スペインではProcesionesといいます)に祭りが開催されると説明し、 彼らに写真を見せると、日本とスペインの文化の違いとともに、共通点があることにも驚いていました。
さて、安全を祈る祈祷を受け、いよいよ神輿を担ぐ時間が来ると、本当に胸が高鳴りました。 神輿は重いだろうか? 多人数なら軽いだろうか? 私は日本人でなくとも受け入れてもらえるだろうか? それとも不満に思われるだろうか?
私の不安は最初の1〜2分で解消されました。神輿を担ぐのは非常に重労働でしたが、同時に本当に楽しく、とてもエキサイティングなものでした。 彼らにも神輿をしっかり担ぐという大きなプレッシャーがあるにもかかわらず、人々は私を歓迎してくれました。
今回、素晴らしい機会を与えて下さった「real Japan on」の皆様と、繋げてくれた会社の同僚に心から感謝しています。 いつまでもこの思い出を大切にします。ありがとうございました。
2017年5月22日
ハビエル アセンホ
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はじめての体験「八重垣神社祇園祭」(千葉県匝瑳市)